木靴作り

伝統の技術


木靴づくりの技術

 

その他

組み合わせ選定


丸太をブロックに分割したら、次にどのブロック同士をペアにするか決定します。これには職人の経験による確かな「目」が必要です。樹皮の側は、木靴の外側に来るように設計しなければなりません(例えば、左側の靴を作る際は樹皮が左側に来るように配置します。右についても同様)。樹皮側を内側に配置してしまうと、後の乾燥の過程で(場合によっては履いている最中も)縮んでしまい、足に合わなくなってしまうためです。

ブロックの点検
したがって、Photo5で職人が手にしているブロックは、左側の靴になります。

通常職人は、左右の木靴を同時進行で作成していきます。 職人はブロックを選ぶ時点で組み合わせを吟味し、左右の靴が同じペースで収縮・摩耗するように配慮するのです。



組み合わせですが、左右組み合わせになるブロックは同じ種類の木でなければなりません。一本の木からブロックはたくさん取れるので、たいていはペアが見つかります。また職人は、ブロックが樹の南側だったか北側だったかにも気を配ります。樹の南側から採れたブロックは「日光側」とも呼ばれ、年輪と年輪の感覚が若干広くなっています。これは木材としてはいく分柔らかく、北側のブロックよりも収縮率が大きいことを意味します。